生産管理システムと販売管理システムとの違い、生産管理システムの目的とは

生産管理システムと似たシステムには「販売管理システム」「在庫管理システム」があります。

ではこれらにはどのような違いがあるのでしょうか?

似たようなシステムではないのかと感じておられる方も多いようですが、これらにはハッキリとした違いがあります。

生産管理システム導入を検討されているのであれば、まずこれらのシステムの違いを理解されておかれることをおすすめします。

情報量の違い

「販売管理システム」とは「受注に関する情報の登録」「出荷に関する状態」「完成品の在庫」を管理するというシステムの事です。

「在庫管理システム」とはその名前の通り「在庫状況」「入出荷状況」などを管理しているだけです。

「工程管理システム」とは、「商品や製品の製造仕掛品在庫」を管理しているものになります。


それに対して「生産管理システム」とはどのようなものでしょうか?
一言で言ってしまうなら全ての情報を管理しているシステムであるため、生産に関わるあらゆるデータを把握することができます。

例を上げるなら「顧客情報」「顧客からの受注情報」「市場の需要」「内示情報」「完成品の在庫」「部品や原材料在庫」などの情報は全て「生産管理システム」に取り込まれています。

つまり「生産管理システム」はその他の管理システムを取り込んだ情報量があるということになります。

この情報量の多さが次のような違いも生み出すことになります。

将来の予測が可能になる

販売管理システムや在庫管理システムはこれまでの業務に関するデータの集まりであり、いわば過去の情報のみということになります。

そのため業務が進行すれば、新しいデータを入力しなければなりません。

しかし生産管理システムは、数々のデータを元にしてこれからの経営戦略を練ることも可能になっています。

例えば「製品の生産計画」を作成したり、「納期達成率の予測」をしたり、来季の「売上予測」「在庫の推移予想」「生産能力の可否」なども算出することができます。

販売管理システムは過去のデータの集まりであるのに対し、生産管理システムは将来の生産についても分析することのできるようなシステムということです。

そのような計算や予測もシステム自体が行ってくれます。

処理する担当者が異なる

販売管理システムや在庫管理システムなどは、担当をした人が自分でデータを入力してデータを蓄積していくシステムです。

いわばリアルタイムにデータが増えていくシステムです。

しかし生産管理システムとは、システム担当者のみが使うものであり、データはバッチ処理によって更新されていきます。

分かりやすく説明するなら「生産管理システム」は「販売管理システム」「在庫管理システム」「工程管理システム」などのデータを取り込んで、生産性を分析したり、将来の生産性や業務フローについて解析するということです。

つまりリアルタイムでの更新ではなく、ある程度のデータが連動する他のシステムに蓄積された後にそれを取り込むというシステムであるため、生産管理システムの担当者は少数でも問題ないということです。

生産管理システムの目的とは?

ここまでで「生産管理システム」と「販売管理システム」などとの違いを理解して頂けたと思います。

では生産管理システムの目的に関しても、大まかに分かってこられたのではないでしょうか?

生産管理システムの目的には、「過剰在庫の防止」「納期遅れの防止」「生産能力の分析」「生産リードタイムの設定や分析」「管理費の軽減」「手作業のミス軽減」などがあります。

本来であれば膨大な分析時間が必要になる作業を自動的に算出してくれるため、業務効率が格段に良くなります。

さらに生産管理システムの目的には「経営戦略」があります。

例えば、主要マーケットとは異なる国にある工場での生産を行なう場合には、マーケットからの受注と生産を行なう場所が異なってきてしまいます。

さらに1つの工場だけでは生産能力が足りないという場合などでは、もう1つの工場での生産を行なう必要があります。

このような場合は生産管理が非常に複雑になってしまいます。
しかし生産管理システムには、あらたな生産ラインを組み込むような能力もあるため、経営戦力に合わせた生産システムを確立することができるようになります。

いわば経営や生産に臨機応変に対応できる頭脳のような役割を果たせるという事です。